「あすが来、あすが去り、そうして一日一日と小きざみに、時の[きざはし]を滑り落ちていく、この世の終わりに辿り着くまで」


「いつも、きのうという日が、愚か者の塵にまみれて死ぬ道筋を照らしてきたのだ」


「たとえバーナムの森がダンシネインの城に迫ろうとも、女から生まれぬ貴様を相手にしようと、さあ、これが最後の運試しだ」

 あー、やっぱ福田恒存訳は読み物として格好いい。